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尾瀬は招くよ!
尾瀬(おぜ)は、西側に至仏山(しぶつさん2,228m)と尾瀬ヶ原、東側には燧ケ岳(ひうちがたけ2,356m:上記写真)と尾瀬沼がある。両方とも制覇するには、1泊では厳しい。従って、至仏山(山開きは7月1日)や尾瀬ヶ原の花畑を見たいなら登山口として鳩待峠を、燧ケ岳を登りたい、尾瀬沼周辺を散策したいなら大清水か尾瀬沼山峠を選択することになる。
1.登山口を鳩待峠とした場合:鳩待峠から尾瀬ヶ原の入り口の山の鼻まで1時間ほど。山の鼻で宿を取れば、すぐにミズバショウが咲く只中に入り込むことができる。
●個人旅行の場合は、東京駅から長野新幹線で高崎まで行き、そこから上越線に乗り換え沼田駅からバスに乗る方がバスの本数が多くて便利である。上越新幹線で上毛(じょうもう)高原駅に行き、そこからバスに乗るコースはバスの本数が少なくて不便である。しかし、バスの時間をうまく合わせれば、乗り換えがない分、1時間近く早く着く。料金は340円高くなるだけである。筆者は、こちらを勧めたい。
2.登山口を、尾瀬沼山峠とした場合:このコースは浅草から出ている東武特急に乗る場合のみ。
尾瀬沼山峠から歩いて1時間で、山小屋のある尾瀬沼東岸につくことができる。
①「尾瀬夜行23:55」は、東武トップツアーズのHPから予約します。毎週金曜日・土曜日だけの臨時列車で、片道おとな6,000円です。往復とも、東武特急を利用の場合、11,400円(浅草~尾瀬沼山峠までバス代込み)。2021年は8月1日(土)から10月10日(土)までの金・土曜日のうちの計21日運行します。
乗車駅は浅草、北千住、新越谷、春日部から選ぶことができます。毎年5月下旬から10月中旬までの期間限定列車。HP上ではまだ予約できません。
浅草【尾瀬夜行23:55発】北千住【0:10発】新越谷【0:26発】春日部【0:45発】会津高原尾瀬口【3:18着】(3:50頃まで車中仮眠可)【4:20発】尾瀬夜行専用バス 駒ケ岳登山口【5:20着】 尾瀬御池【5:50着】尾瀬沼山峠【6:10着】
②夜行以外:特急とバスの時刻表
会津バスの時間が限られるため、浅草8時出発の特急では、バスに乗るのに会津高原駅で1時間待つ必要がある。なお、計画を練る場合は、上記の東武の時刻表を必ずご覧ください。
●夜行直通バス(朝出発のバスもある):夜11時に池袋を出発して、新宿・横浜駅でも客を乗せて、約6時間半の午前5時半に登山口の鳩待峠に着く。費用は、往復のバス代と山小屋1泊の計約1万8千円ほどである。
●新幹線:往復とも新幹線を利用した場合、東京駅朝8時出発し、9時半前に上毛(じょうもう)高原駅に着く。そこから09:30発の関越交通バスに乗って、尾瀬戸倉に10時56分に到着 (約1時間半、バス代2千500円)、さらに11時10分尾瀬戸倉発のバスに乗って約30分、11時45分に登山口の鳩待峠に着く(バス代1,000円)。東京駅から約4時間弱ほどである。費用は、往復新幹線代と山小屋1泊の計約2万円である。2.登山口を尾瀬沼山峠や大清水とした場合:尾瀬沼山峠から1時間で尾瀬沼東岸に着き、周辺の山小屋に1泊できる。大清水の場合は、一番近い山小屋がある尾瀬沼東岸まで3時間かかる。
●東武夜行特急(土・日・祝日のみ):浅草23:55発、尾瀬沼山峠に、朝6:10着。バス代込みで往復11,400円(宿泊費は除く)である。東武トップツアーズで予約するが、ホームページ上では、まだ予約ができない。昨年は8月1日から10月15日までの運行だった。
森川海守のお勧めコース
1泊2日のお勧めの日程としては、
①浅草発の東武特急で、会津高原駅に出て、バスで登山口の尾瀬沼山峠に出るコースが一番楽である。歩いて1時間で尾瀬沼東岸の山小屋に着く。特急往復・バス込みで11,400円である。
②健脚コース:登山口の大清水で昼食を取り、それから尾瀬沼まで3時間歩いて沼周辺の山小屋に泊まる。翌日、予約した弁当を受け取って、2時間半で燧ケ岳に登り、下りは1時間半かけて尾瀬沼周辺を歩き、3時間かけて大清水に降りてくるコースである。登山後は、温泉で汗を流したい。大清水から尾瀬戸倉までの間に、温泉や蕎麦屋が多くあるので、行きのバスに乗っているときに、目ぼしい温泉と蕎麦屋を探しておくことを薦めたい。例えば、大清水からバスで20分ほどの所の尾瀬ぷらり館や尾瀬戸倉温泉で汗を流し、近くの尾瀬かもしか村という蕎麦屋さんでそばを食べて帰るというのがある。なお、一般には、山小屋では予約は不要だが、尾瀬では観光客が多いため、予約なしでは泊まれないことになっているので、早めに予約したい。
筆者は登山口が好きである。それまで、ビル等の建物や道路があった所から、いきなり緑一色の異世界に入り込む。その異世界への入り口が好きなのだ。但し、尾瀬の場合は、バスが停まる駐車場の鳩待峠でさえ、標高1,590mある。いきなり、猛スピードで駆け登るのは危険という。体が高度に慣れてから山歩きをスタートしたい。尾瀬では、多くは木道を歩くので、山登りのような高低差はほとんどなく、歩くのはたやすい。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、「1949年(昭和24年)6月13日にNHKのラジオ番組『ラジオ歌謡』にて石井好子の歌で放送されるや否や、瞬く間に多くの日本人の心を捕え、その後、曲中に現れる尾瀬の人気は飛躍的に高まった。」という。いわゆるご当地ソングである。その地域の観光客を増やしたかったら、作詞家と作曲家を招いてご当地ソングを作るのが一番である。筆者もこの歌に誘われて何度も訪れている。かみさんと行った時は快晴で、ミズバショウが殊の外可憐だった。
「夏の思い出」江間章子(えましょうこ)作詞・中田喜直(よしなお)作曲
夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬(おぜ) 遠い空 霧のなかに うかびくる やさしい影 野の小径(こみち) ミズバショウ(みずばしょう)の花が 咲いている 夢見て咲いている水のほとり 石楠花(しゃくなげ)色に たそがれる はるかな尾瀬 遠い空
作詞の経緯フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 によると、「江間は幼少のころ岩手山の近くに住んでいたが、そこはミズバショウの咲く地域だった。そして1944年(昭和19年)、たまたま尾瀬を訪れた。そこで目にしたのが、一面に咲き乱れるミズバショウだったのである。そのときの気持ちを「夢心地」とのちに表現している。戦後すぐの1947年(昭和22年)、NHKから「夢と希望のある歌をお願いします」と依頼された。思い浮かんだのが尾瀬の情景だった。その時の感動を詩にしたのが「夏の思い出」である。 この歌のおかげで尾瀬は有名になったが、ミズバショウの咲くのは5月末であり、尾瀬の春先にあたる。そのため、せっかく夏に来たのにミズバショウを見ることができなかった、という人は多い。江間はその理由を『(夏の思い出)その想いのゆくえ』にて以下のように述べている。
やはり、地域を有名にしたかったら、作詞・作曲で広めるのが一番いいのではないか。 ご当地ソングでは「登山電車ができたので 誰でも登れる 行こう 行こう 火の山へ」「フニクリ・フニクラ」のイタリアのヴェスビオ火山の観光も有名である。
同じくフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、1880年にヴェスヴィオ山の山頂までの登山鉄道(ケーブルカー、イタリア語では「フニコラーレ(Funicolare)」)の「ヴェズヴィアナ鋼索線」が敷設されたが、当初は利用者が少なかった。そこで、運営会社が宣伝曲を作ることを考え、同社の依頼を受けた作曲家のルイージ・デンツァが作曲し、ジャーナリストのジュゼッペ・トゥルコ(イタリア語版)(1846年 - 1907年)が作詞したものであり、世界最古のコマーシャルソングともいわれる。「フニクリ・フニクラ」とは、フニコラーレの愛称である。歌詞はナポリ語で書かれており、内容は、登山鉄道とヴェスヴィオを題材としつつ男性が意中の女性への熱い愛と結婚への思いを歌い上げる、というものである。なお、題材となったフニコラーレは、1944年に起きたヴェスヴィオ山の噴火によって破壊され、運行を終了した。
「フニクリ・フニクラ」青木爽(そう)・清野協共訳・L.デンツァ作曲・橋本晃一(こういち)編曲
赤い火をふくあの山へ 登ろう 登ろう そこは地獄(じごく)の釜(かま)の中 のぞこう のぞこう登山電車ができたので 誰でも登れる 流れる煙は招くよ みんなを みんなをいこう いこう 火の山へ いこう いこう 火の山へ フニクリ フニクラフニクリ フニクラ 誰も乗る フニクリ フニクラ いこう いこう 火の山へいこう いこう 山の上 フニクリ フニクラ フニクリ フニクラ誰も乗る フニクリ フニクラ
尾瀬へのアクセスお勧めルート
TRAVEL ROADから紹介
(イ)直通バス
① 尾瀬直通夜行バス☆大清水入山コース 関東・首都圏から近い群馬県入山コースバスのみ(日帰り): 23:00池袋発→新宿→横浜 5時着、登山口の鳩待峠一人往復8,200円~11,200円山小屋1泊:23:00池袋発→新宿→横浜 一人往復・宿泊込み16,900円~21,000円
② 尾瀬直通夜行バス☆鳩待峠入山コース バスのみ(日帰り): 23:00池袋発→新宿→横浜 5時半着、登山口の鳩待峠 一人往復8,900円~11,700円山小屋1泊:23:00池袋発→新宿→横浜 一人往復・宿泊込み17,900円~22,000円
③ 新宿 朝出発日限定の朝発日帰りバスプラン。鳩待峠まで乗換えなし!一人7,800円~10,300円お手軽に尾瀬ハイキング!お帰り時入浴付♪
(ロ)【往復新幹線】①東京・上野・大宮出発 尾瀬山小屋(1泊)☆鳩待峠入山コースご旅行代金(大人/お一人様)19,400円~21,800円基本スケジュール1日目
※行きの新幹線は下記2便(Maxたにがわ401号・Maxたにがわ403号)のうちどちらかを選択(Maxたにがわ401号=東京駅6:36発、上野駅6:42発、大宮駅7:02発、上毛高原7:53着(Maxたにがわ403号=東京駅8:04発、上野駅8:10発、大宮駅8:30発、上毛高原9:21着)→マイクロバスまたは路線バス(各自負担)に乗り換え鳩待峠に移動 上毛高原駅 08:10発 関越交通 10:01着 (109分尾瀬戸倉 10:10尾瀬戸倉 → 10:45鳩待峠(35分)
09:30発 関越交通 10:56着 (109分)尾瀬戸倉 11:10尾瀬戸倉 → 11:45鳩待峠(35分)===[到着後自由散策、山小屋宿泊]===宿泊 尾瀬ロッジ(山の鼻) 食事
夕2日目 食事 朝===[お帰りまで自由散策]=== →マイクロバスまたは路線バス(各自負担)に乗り換え上毛高原駅に移動
鳩待峠15:03発 (111分) 関越交通 16:54着 尾瀬戸倉 17:15尾瀬戸倉 →沼田駅 → 上毛高原
※お帰りの新幹線は下記2便(Maxとき326号・Maxとき334号)のうちどちらかをお選びください。(Maxとき326号=上毛高原15:21発、大宮駅16:02着、上野駅16:22着、東京駅16:28着)(Maxとき334号=上毛高原17:26発、大宮駅18:14着、上野駅18:34着、東京駅18:40着)
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