レジ袋が無料で配布されると、使用を控えようとする動機が働かないからである。皆さんもご存知のように、資本主義では、商品に値段が付くことで、需要と供給が釣り合い、そうすることで需要、すなわちレジ袋の使用が抑えられるはずが、無料で配布されるために、買い物袋を持参しようというインセンチブ(動機付け)が働かず、「レジ袋、無料ならもらってしまえ」と、むやみにレジ袋が乱用されてしまいます。レジ袋、すなわち資源の浪費を抑えようという意識が働かず、しまいには、「ただだから捨ててしまえ」という悪い動機が働いて、野外に、河川敷に、海岸に、砂浜に捨てられてしまう。レジ袋を作っている会社でさえ、無料のレジ袋には反対しています。なぜなら、せっかく作った製品なのに、大事にされず、野外に捨てられてしまうからである。 さらに、レジ袋や、食品売場などで生鮮食品等を入れるための持ち手のない透明プラスチック袋の無料配布の問題点は、無料だからといって、多量にレジ袋や透明プラスチック袋が乱用され、その費用が商品の値段に組み込まれることによって、乱用しない、善良な消費者が損をすることである。公平性の観点からも、透明プラスチック袋も有料化し、受益者負担原則を貫くべきである。
上記図は、レジ袋が無料で配布されると、レジ袋の使用率(レジ袋の需要量)が100%、つまり買い物袋持参率がゼロになるということ、レジ袋が5円に有料化されると、買い物袋持参率は73.2%、10円の有料化だと、買い物袋持参率が91.8%になるということを示している。)出典:「使い捨てレジ袋の有料化政策の評価」舟木 賢徳, 安田 八十五。廃棄物学会論文誌1996年 7 巻 6 号 320-329より、舟木加工。
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