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ヨーロッパ7ヶ国22日間の一人旅はどのようにして成し遂げられたか?

  今から20年前、筆者はヨーロッパの旅はおろか、日本でも、北海道、東北、九州の旅にさえ行ったことがなかった。東京で育ち、井戸の中の蛙(かわず)だったが、たまたま、長崎で教師をする機会に恵まれ、九州に赴任して、視野が広がった。しかし、その時も、外国旅行など行ったことがなかった。長崎で、環境問題に目覚め、レジ袋の研究をすることになって、大学院入学のため、6年で関東に戻り、そのまま東京で職を得た。まだインターネットの検索が自由にできない時代で、ヨーロッパでは、イタリアでレジ袋を50枚も飲み込んで死んだクジラが浜辺に打ち上げられた事件をきっかけに、レジ袋の有料化が進んでいるという話を聞いていた。一度、ヨーロッパに調査に行って見たいものだと思っていた矢先、リストラに会い、この際、貯まった700万円の貯金を元手にして、ヨーロッパを見てやろうと決心した。1ヶ月かけて、ヨーロッパ7ヶ国を回る旅を準備した。帰国後、雑誌等にレジ袋の有料化を提唱する記事を寄稿し、去る市民団体から、旅の様子を記事にして欲しいと頼まれた。この連載記事の執筆になんと4年もかかったが、出版の機会もなく、20年が経過した。最近、新聞記事を見て、だれでも、自分の書いたものを電子書籍として出版できるという話を知り、KindleがAMAZONに出している電子書籍の書式に則り、「ヨーロッパ7ヶ国ずっこけ探訪紀-レジ袋の有料化を提唱するきっかけとなったスーパーと水辺を巡る旅-」の題名の本を出版することにした。本稿はその触りである。


ヨーロッパ7ヶ国を、お金をかけずに、いつ、どうやって回るか

 航空券が一番安くなるのは、12月、1月であるが、冬では、観光の楽しみが減るため、1年で2番目に安い秋の11月の航空券を購入した。筆者が旅の準備に使ったのは、「地球の歩き方 ヨーロッパ」と「トーマスクックのヨーロッパ鉄道時刻表」である。

問題となったのは、南のフランスから北に駆け上がるか、北のイギリスから南に駆け下がるか。結局、まずイギリスに飛び、それから飛行機でノルウェーに行き、オスロから船でデンマークに渡り、陸路で、イタリア、スイス、フランスの7ヶ国を巡るルートにした。このルートは正解であった。北から冬支度が始まり、観光客向けの観光船等が止まっていくが、11月はその最後の機会で、ぎりぎりで観光客向けの船に乗ることができたりした。


 ヨーロッパの鉄道の仕組み

 ヨーロッパの主要な駅は、「行き止まり」、すなわち線路に車止めがあって、それ以上線路がない。日本でも、小田急電鉄の片瀬江の島駅や、相鉄線の横浜駅などが「行き止まり」駅になっている。映画などでは、暴走列車が車止めに激突して、壁が壊れ、観客や商品が中に舞うシーンなどが出てくるのも、このような車止めがあるからである。このため、車止めがある所では、列車の先頭車両が横に何台も連ねることになる。映画「ハリポッターと秘密の部屋」で、ハリーポッターが荷物を積んだカートごと9と4分の3番線の壁の中に消える有名なシーンがある。このロンドンのキングクロス駅のシーンでも、先頭車両が数台、頭を連ねるシーンが出てくる。しかも日本とは異なり、改札口もなく、プラットフォームもない。線路のある地面から列車に乗り降りするという感じである。番線も、その時間にならないと正確な番線が分からない。旅行記では、乗り継ぎの際、どの番線に列車が止まっているのか右往左往する場面が出てくるのもこのためである。トーマスクックの時刻表にも一応、到着番線は出ているがあてにならない。人々は出発時間頃になったら、大型掲示板の前に行き、自分が乗る予定の列車の番線を示す札がパタパタと番号を換えて止まるのを待ち、止まった札の番号を見て、列車の到着番線が何番かを確認してから、列車に向かうのである。


イギリスとイタリアのタクシー運転手のマナーの違い

 イタリアのローマ、テルミネ駅で降りてホテルに行こうとしたら、土砂降りの雨で、バックパックの筆者は、駅歩いて5分と書かれているホテルに行くのに、タクシーに乗ったら途中で降ろされた。「そんなホテル分からん」という訳である。地球の歩き方が紹介していたホテルだったが、実はインターネットが専門の店で、副業でドミトリー(相部屋)、すなわち共同で泊まるユースのような安ホテルを提供している店だったのだ。ホテル名が看板に書かれていないのが致命的で、これが原因でタクシーの運ちゃんもお手上げという訳である。しかし、ホテルを探している観光客には冷たい仕草である。降ろされたときは、雨が止んではいたが。その後、筆者は2時間もかけて探す羽目になってしまった。その経緯は、旅行記に詳しい。

 対して、イギリスの場合は様子が違う。イギリスの湖水地方に行こうとして、最終電車に乗ってしまい、オクスン駅に降り立ったのは、夜の11時半。降りた客は3名ほどだったが、駅にはタクシーが待ち受け、見知らぬ客を3名乗せて、ホテルに降ろしてくれた。筆者は、朝食のみ提供している民宿、B&Bだったため、これも探すのが大変だったが、若い運ちゃんは、車から降りて、まだ店を開けているバーに入って行って、客に尋ね、名もない小さな民宿に車を停めてくれた。イタリアとの違いが大きい。イタリアでは、タクシーの運転手は移民が多いが、イギリスでは、タクシーの運転手になるのに、地図や地名についての厳しい資格テストがあり、これに合格しないとタクシーの運転手にはなれない。これらが、車から降りて人に道を尋ねてまで、客の要望に応えてくれるかどうかに関係していると思われる。


 フランスのチーズは、食事の最後に食べるデザートなのだ

旅の最後、チーズ専門店でチーズを買い、ホテルで自分だけの宴を開こうとして、チーズの包装を開けたらとんでもない匂いで、思わず、これは腐っていると思い、ごみ箱に放り投げ込んでしまったことがある。後で知ったことだが、筆者が旅の最後に買ったチーズはウォッシュタイプのチーズだった。チーズクラブ(https://www.meg-snow.com/cheeseclub/knowledge/jiten/shurui/wash/ によると、「「ウォッシュタイプ」とは、外皮を塩水や酒で洗いながら熟成させたチーズのこと。チーズの表面についている菌で熟成させるもので、これらの菌は分解力が強く、匂いが強烈なため、熟成中は数日ごとに表面を塩水やワイン、ビール、ブランデーなどその土地の酒で洗います。中は非常にマイルドなチーズですが、匂いが強いものが多いため、通向きのチーズ。」というものだった。旅の後、筆者はフランスに留学したことがあるフランス語が堪能な女性と結婚して、フランスを何度も訪れることになったが、フランスでは、チーズは、食事の最後、デザートとして出されるということが分かった。また、妻から、フランスで買ったチーズを飛行機内に持ち込もうとしたら、飛行場の係員から、「ムッシュ、カバンの中にチーズがありますね?」と聞かれたという。機内に持ち込む場合は、匂いが漏れないよう、完全包装が必要だ。

デザートとして出される場合、皿の上に5種類以上のチーズが客の前に出され、客は好きなチーズを選んでワインと共に食べる習慣になっている。フランスの各家では、客の要望に応えるため、何種類ものチーズを冷蔵庫に保存しているということなのだ。


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