この間見たテレビ「電気代ゼロ円主婦」(2021年2月11日NHK「未来へ17ACTION」)の話がすごかった。2011年の東日本大震災を機に始めた生活である。電力会社にお願いして、電気の送電を切ってもらい、マンションのベランダで、アルミ箔で囲んだ中に太陽熱を呼び込んで、2時間かけて鶏肉と野菜の蒸し煮料理を作ったり、夜は部屋にしつらえた自転車を漕いでダイナモで電気を発電して、読書を楽しんだりしている。しかも、節電装置はすべて自作の電気代ゼロの装置の数々。とても筆者には真似できない。そもそも我が家は4階の隅っこにある部屋で日光が届かず、育てたミニトマトは赤い実をつけず、これやそれやで、ベランダ栽培を断念した経緯がある。しかし、読者にお勧めできる誰でも簡単な節電、節水はお伝えできる。
森川海守の節電術
1.まず契約アンペアを下げることである。
筆者の家では、マンション入居時40Aだったものを、節電のため、30Aに換えてもらった。契約アンペアを下げるには、電力会社に来てらわないといけない。これだけで、主契約料金が1,144円から858円と約300円下がる。使ってみると、風呂を沸かし、エアコンで部屋を温め、電子レンジをつけ、4つ目の電気ポットで湯を沸かし始めた時にブレーカーが落ちて部屋が真っ暗になるという感じである。料金的には、年間で1ヶ月平均約6千円、ガス代が約5千円である。我が家は電気とガスを東京電力に1本化(セット割)しているため、電気ガス合計1万1千円程度である。どれくらい電気料金が安いか。御年82歳になる筆者の姉と比較しよう。姉は、6畳一間に一人暮らし。電気代は年間1ヶ月平均約5千円(1年間の電気代合計を12で割った値)使っている。我が家は3LDK、3部屋で3人家族。姉の電気料金の2倍程度である。読者の皆さんと比較したいものである。
2.スイッチ付のコンセントで、待機電力による電気の無駄をなくす。
要するに、電気機器をコンセントに差し込んだままでも、電力を消費してしまうので、電気機器を使い終わったら、コンセントからコードを抜くことである。しかし、言うは易し、行うのは大変面倒である。特に、コンセントが高い所にあるエアコンのコードを抜くのは面倒である。エアコンは別にして、筆者は節電機能付きのコンセントの一つ一つにスイットとミニライトが付くコンセント(個別スイッチ節電タップ)を勧めたい。普段使う電気機器の電源コードをコンセントに付けたままにして、使うときだけスイッチを押すだけにするのである。これで節電を行うのも易しとなる。トイレのウォシュレットも、直接コードをコンセントに付けず、間にスイッチ付のコンセントを挟んで置き、使うときだけ、スイッチを押す。この方式は、冬は便器のイスが温かくないため、座ると冷たい。実家夫妻には不人気だが、いつも暖い状態に保つのに電気代がかかっているので、節電効果は大である。慣れれば、便器の冷たさは気にならない。
3. 照明器具を、白熱灯からLEDライトに換える。
4. 消費電力の大きい電機器具を買わない、使わない。
上記3と4は、皆さん実行しておられる家族も多いでしょうから、ここでは説明を省きましょう。
森川海守の節水術
1.洗面台の下にある蛇口の調節
節水の基本は、洗面台の下には、その上にある水道の蛇口からの水の量を調節できる蛇口が付いている。これをひねって、大量の水が流れ出ないように調節した。
2.風呂水は2日に1回水を新しくする
姉の水道料金は年間平均1ヶ月4,700円、対して3人家族の我が家はわずか5,700円。その差はわずか700円である。その秘密は節水型トイレの採用と、風呂水の交換は2日に1回としたことである。悲鳴を上げる方もおられようが、筆者の独身時代は、風呂水は毎日継ぎ足し継ぎ足しで、風呂の水を新しくするのは1週間に1回だけだった。さすがにこれでは、嫁さんが来てくれないので、結婚後は2日に1回は、水を抜いて、風呂桶を洗い、さらに風呂水を洗濯機に入れて、「洗い」で使っている。正直に言えば、翌日風呂に入ると、髪の毛や小さなごみが浮いている。できるだけ風呂桶で取り除くようにしているが、3日に1回ではさすがに気持ちが悪くなるとしてかみさんから反対されている。
3.トイレの節水
筆者が2年前に工事費込み10万円弱で購入したTOTOの便器タンク一体型ウオッシュレットのパンフレットの説明によると、製品の特徴をなすトルネード洗浄は、従来型洗浄に比べて、年間洗浄水量が7万5,920リットルから2万2,338リットルと約71%の節水となるとうたう(標準洗浄水量、大4.8リットル、小3.6リットル)。いまここで、1リットルの上下水道料金を230円と仮定すると、従来型が年間1万7千537円に対して、節水型トイレは、年間5,160円の費用で済む。これだと、10年で元が取れるという計算となる。我が家では、さらに小便だけではなく、大便も小便器用のスイッチで水を流すようにしているので、節水はさらに進んでいると言える。
4.シャワーの節水
dinos企画商品の税込約6千円の「節水シャワーヘッド」は節水効果約60%とうたう。
節電、節水の度合いを全国平均と比較すると
どれくらいの節電、節水になっているか。全国平均と比較すると(2020年の総務省の家計調査報告)、二人以上世帯の月平均支出は27万7,926円。そのうちの約8%の2万1,836円が光熱・水道費となっている。この内、電気料金は水道光熱費の約半分を占め、1か月あたり世帯平均では1万671円、ガス代は4,729円、上下水道代5,255円である。
これに対し、我が家では、1か月当たり光熱・水道費は2人以上世帯の半額の1万708円、この内、電気料金は6,365円(全国平均の1/1.7倍)、ガス代5,404円(全国平均の1.1倍)、上下水道代3,566円(全国平均の1/1.5倍)である。ガス代は若干高いものの(恐らく毎日風呂に入っているのと、外食がほとんどないことと関係していると思われる)、概ね2人以上世帯平均よりも半額と、相当節約が進んでいると自画自賛している。
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