小学1年の時に父親が失踪して以来、筆者は天涯孤独の身だった。施設を出て、高校は、世田谷にある定時制に通っていた。この高校は、当時は、まさか千葉県知事になろうとはついぞ思うはずもなかった現千葉知事の森田健作が「俺は男だ!」の主演を務めていたテレビ番組の収録に使われたという木造校舎の高校である(とのうわさであった)。それはともかく、高校の世界史を担当していた担任の先生が「スキーに行こう!」と言って、野沢温泉スキー場に連れて行ってくれたのだ。参加者は、当の男性の先生が1人、女性の先生が2人、生徒が10人程である。1部屋に10人程で泊まった民宿だったから安かったのであろう。連れて行ってくれた恩師には感謝である。人生の楽しみの一つを教えて頂いた。この最初のスキーの経験が良くて、以来、よく仲間とスキーに行ったものだ。今から50年前のことであるから、地球温暖化の兆候が微塵も出ていない頃で、雪はたっぷりとあった。
今回のメルマガはスキーの話である。読者がスキーの経験がなかったら、是非、原田知世じゃないが、是非「スキーに連れてって」もらってください。小学3年の息子も是非連れて行きたいが、この新型コロナウイルス騒動が終わらなければ行くに行けない。
スキーは、これまで経験したことがない最高のスポーツであると断言する。スキーの楽しさを知らないのは人生の楽しみの一つを置き去りにするようなものだと言っておきたい。そして、タイトルにあるように、最初のスキーは、「連れて行って」もらわないと、どこへ行けば良いのかから始まって、道具やら、滑り方やらが分からない。そして、最初はスキースクールに入ることが重要である。スキー場ならどこでもスキースクールを開いている。筆者の場合は、上手な仲間がいて、皆に教えてくれた。スクールに行かず、見よう見まねでやると、上手になれないし、下手な覚え方をして危険である。
スキーの良さは、何回滑っても疲れないことだ。力がいらず、ただ体を傾けるだけで滑って来れる。雪の中を倒れるのも楽しい。倒れても痛くないし、口の中に雪が入れば食べてしまえる。野沢温泉の雪質はパウダースノーで、倒れても水分が服に付かない。スケートはこうはいかない。慣れていないだけであろうか。足首が疲れるし、倒れれば痛いし、水分がべちゃっと服に付く。
山からの眺めが良いのもいい。白い雪に覆われた雪景色はロマンチックである。雪の樹林帯の中を滑っていくのは気持ちが良いものだ。この点では、樹氷の中を滑っていく蔵王はことの他良かった。スイスのツエルマットのクライン・マッターホルンスキー場でスキーをした経験があるが、初心者用の長いゲレンデで、先のとんがった山のマッターホルンを仰ぎ見ながらのスキーはお勧めである。
スキーは、夜もナイターで楽しめるのが良い。夜もスポーツを楽しめるのはスキーだけであろう。
野沢温泉スキー場の良さは、スキー場から民宿まで、スキー板に乗って民宿の玄関口まで滑って来れるほど雪がたっぷりとあるのが良い。不自由なスキー靴で、スキー板を担いで宿まで歩くのは大変である。雪が凍っているところはなおさらである。玄関口まで滑って来れるのは便利この上ない。夜は、ホテルや民宿の灯火がほの見える雪景色の山から、雪でちらちら光るブナの樹林帯、霧氷の中を抜けて、光に照らされた雪道を滑って降りてくるのである。爽快この上なしである。
それに温泉である。民宿の隣りが町の温泉場で、便利この上なかった。
ここで、野沢温泉スキー場のINFORMATION (https://snow.gnavi.co.jp/guide/htm/r0028s.htm)
の広告を紹介しよう。「ドンドン楽しくなる!新しい冬のリゾートへ。標高1,650mの毛無山(けなしやま)山頂から温泉街に向かって3本の尾根沿いに広がる野沢温泉スキー場は、標高差1,086m、ゲレンデ・コースの総面積297haと、その規模、歴史、雪質、眺望など、日本のトップクラスにランクされるビッグなウインターリゾートです。特に人気が高いやまびこゲレンデは、1,000m規模の中級者向けバーン5本で構成され、抜群の雪質や眺望の良さ、ブナの原生林や霧氷などの自然の美しさも大きな魅力です。もう一つの魅力は、温泉です。豊富な湯量を誇る湯の郷には、13ヶ所の外湯があります。アフタースキーはもちろん天然温泉で温泉三昧。一日では遊びきれない充実の白い休日をお約束します。」
民宿で出された野沢菜も美味しかったと言っておきたい。
野沢温泉スキー場へのアクセス:往復1万8千円、片道2時間半でスキー場のゲレンデに到着
東京駅→新幹線はくたか(1時間50分:自由席8,250円)→飯山温泉駅→村内直通バス:野沢温泉ライナー(25分:600円)→野沢温泉村内→無料シャトルバス(15分)→スキー場
バスならば、新宿から往復1万1千円、片道7時間半かかる。
蔵王温泉スキー場:東京駅から往復2万2千円、片道約3時間半。
東京駅→新幹線(3時間:自由席1万1千円)→山形駅→(37分:1千円)→蔵王温泉バスターミナル
バスならば、新宿から往復1万1千円、片道7時間半かかる。
スキー場での注意事項
スキー場の山の頂上から降りてくるときは、コースに注意しよう。降りる道を間違えると麓で大変な距離を歩くことになる。蔵王での筆者の経験だ。ツエルマットのクライン・マッターホルンスキー場なら、スイスからゴンドラに乗って、山から滑り降りた先がイタリアということも在り得る。
スキー場の環境問題
やはり大規模に山の木を切って草地を作れば、自然破壊になるし、保水力が低下して、麓に洪水をもたらす。ほどほどの規模のスキー場を良しとしよう。
企業の人へ!アイデアの提案
スキーに関しては、楽しみたくても1人で行くのは大変である。バス会社や鉄道、旅行会社、スキー場経営者は、一人でもスキーに行けるよう、宿の手配、スキーウエアやスキー板、スキースクールの手配の他に、彼女・彼氏を探せるツアーを作ったらどうか。私をスキーに連れてってではなく、婚活、あなたをスキーに連れて行ってあげようキャンペーンを提案したい。
Comments